ダビデのコラム

オペラ今昔

先週から始まりましたオペラについてのコラム。7月1日(日)に行われます“札幌コンサートホール15周年 Kitaraオペラ「コジ・ファン・トゥッテ~女はみんなこうしたもの」”とのコラボ企画となっております。

申し遅れましたが、書かせていただいているのは、ドラベッラ役で出演の小平明子(札幌オペラスタジオ)です。「イタリア大好き」な皆さんにとって、オペラがもっと身近で楽しいものになれば・・・という思いでこちらにおじゃましております。公演までの2ヶ月、よろしくお付き合いくださいませ。

さて、今や世界各国で上演され、また、新作が作曲されているオペラですが、そのはじまりはイタリアのフィレンツェ。大富豪メディチ家の繁栄とともにこの街で花開いたルネサンス時代のことです。

1598年に史上初めて上演されたオペラ「ダフネ」(ペーリ作曲)は、残念ながらその楽譜が残っていません。現存する最古のオペラは、ギリシア神話をもとにした「エウリディーチェ」。ペーリとカッチーニが作曲しました。これがお披露目されたのは、メディチ家の娘の結婚を祝うパーティでのことでした。(この頃、遠く離れた日本では、同じく総合芸術である歌舞伎が生まれています。奇遇ですね!)

その後も、たくさんの作曲家が様々な作品を創り、オペラという文化を育ててきました。

でも、文化を育てたのは“作り手”だけではありません。その時代時代の観衆もまた、オペラを育てた偉大な“作り手”です。

ある年の12月31日、私はフィレンツェにいました。この機会にイタリアらしい年越しの雰囲気を味わおうと、新聞で見つけた年越しオペラ公演へ行ってみることに。

劇場はとてもコンパクトで、庶民的な雰囲気。ステージのセットも手作り感満載でした。

客席にはおしゃれな出で立ちの地元紳士淑女がいっぱいです。

いよいよ公演が始まると、喜劇を観る会場は笑い声や笑顔でいっぱい。あっという間に迎えた終演は、まもなく新年という時刻でした。

客席にもステージ上のキャストにも、スプマンテとパネットーネが配られ、みんなでカウントダウン。それをいただきながら小さなガラコンサート(色々なオペラから名曲を集めたコンサート)が始まり、会場が一体となって音楽で新年をお祝いしました。

肩肘はらず、すぐ身近なところに根付くイタリアのオペラ文化。こうやってイタリアではオペラは愛され、育てられてきたのかな、と感じた年越しでした。立派な劇場やセット、大歌手の公演はもちろん魅力的。でも、いつか日本でもそんな風に気軽にオペラを楽しめる日が来たらうれしいな、と思うのです。

Kitaraオペラまで2カ月を切りました。いよいよ稽古も仕上げの時期です。初夏の一日、Kitaraでちょっと身近にオペラを感じにいらっしゃいませんか?

札幌コンサートホール15周年 Kitaraオペラ
「コジ・ファン・トゥッテ~女はみんなこうしたもの」


opera2

Kitara HPhttp://www.kitara-sapporo.or.jp/event/?p=22310

*5月11~13日(金~日)には、北海道でオペラや声楽の活動に携わっている方に、稽古の公開を行います(無料)。場所や申し込み方法などの詳細はKitaraホームページをご覧ください。

文責: 小平明子


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